「すみません。ちょっと診て頂きたいのですが…」
恥ずかしそうに看護婦さんの目を気にしながら子供のオシメを広げた母親がいた。可愛いオチンチンがぴょんと飛び出してきた。
「どうしました。」
「あの、お父さんのオチンチンと形が違うような気がしまして…」
また、ある時は、
「この子のオチンチン、ちっちゃい感じするんですけども」
このように、自分の子供のオチンチンに毎日会っているお母さん達は、旦那さんのと較べたり、他の赤ちゃんのオチンチンと較べたりして大きさや形の違いに興味を持ち不安を胸に私のクリニックを訪れます。
子供のオチンチンは、包皮を被っており、亀頭が見えない事が多く、先細りになっているのが普通なのです。また,オチンチンの大きさは、身長・体重の違いがあるように大きさに違いがあって当然です。体の成長と共に大きくなっていくのです。ただ、最近増加しています「肥満児」の場合は、下腹部の脂肪の中にオチンチンが埋没しており、外側には包皮だけしか触れず。「子供のチンチンがない。どうしたらいいんでしょう。」と、泣きそうな顔をしたお母さんが、時折外来に駆け込んできます。その時は、包皮を摘み2本の指で根元を挟むようにして引っ張り出すとシコリのような物を触れます。これをお母さんに触って貰うと安心します。これは、海綿体に触れているわけです。
「先生、大変なんです。大きくなるんです。赤ちゃんの時から…如何したらいいんでしょう。」
「先生、立つんです。」
「まだ3ヶ月でしょう。立てるわけないじゃない。え,もう歩けるの?」
「立っちゃたんです。」
「・・・・」
ちっちゃいながらもそそり立つ我が子のオチンチンを見た若いお母さんは、あせってしまうのかもしれません。ワイセツでも、ませているのでもないのです。膀胱が満タンになっている時は、生まれたばかりでも、勃起しているのです。オチンチンの勃起は、陰茎の海綿体に血液が流れ込んで硬直するのですが、赤ちゃんの場合は、勃起時間は短く直ぐにもとの大きさに戻ってしまいます。長く大きくなっている必要はないのですから…
|