「先生、子供のオチンチン小さいようです。」
「先生、子供のオチンチン主人のと違うようなんですけど。」
「先生、うちの赤ちやん、まだ2ケ月なんですけれどもう立つんです。」
泌尿器科の外来をしておりますと、若いお母さんたちの悩みが聞かれます。乳幼児のオチンチンは、包皮が亀頭部をすっぽりおおっています。そして、先細り の形をしていて、先端の部分は円筒状になっています。だから、ご主人のとは違います。また、最近増えてきた肥満児の場合、下腹部の脂肪の中に、オチンチン がめり込んで外見から小さく見えることがあります．小さかろうが、短かろうがオチンチノは、オチンチン。子供のオチンチンは“立つ”こともあります。膀胱 に尿が充満している時です。しかし、その勃起時間は、きわめて短くすぐにもとの大きさに戻ります。

先細オチンチン･･･包皮口癒着症
これは、排尿時、尿で包皮が膨れ、尿が真直に飛びません。幼児で問題になるのは、指でむいても亀頭部が出てこない場合です。その時は、専門の先生に診て もらってください。私は、特殊な機器で包皮口を拡大します。麻酔などもいらず、1〜2分で終わります。そして、亀頭部を包皮より露出します。大人になって からでは、癒着の剥離が困難になりますので、幼児期の治療をすすめます。

ミミズにしょうべん･･･亀頭包皮炎
これは、汚い手でオチンチンに触れたり、不潔な場所で小便をすることにより、亀頭包皮炎となり、オチンチンが張れ上がるよ・・・と言う戒しめなのです。 亀頭包皮炎になると、オチンチンの先が赤くなったり、パンツやおしめにうみが付くようになります。包皮と亀頭部の癒着があり、恥垢のたまっている子供に見 られます。

白い粉チーズ･･･恥垢の取り方
今、お話ししました恥垢なのですが、これは、尿や分泌物に細菌が感染したものです。入浴のたびにオチンチンの掃除をすることをすすめます。どうしても、恐ろしくて出来ない人がいましたら、一度、私の外来に相談にいらしてください。

頭を出せない“竹の子”たち･･･包茎
ここからは、主に“フレッシュマン”に読んでいただきたいと思います。フレッシュマンの2人にl人は包茎であると言われています。また、1割弱が真性包茎 です。真性に対して仮性包茎というのがありますが、真性とは亀頭部が完全に露出していないものです。包茎がなぜ問題になるかと言いますと・・・
第一に、陰茎癌の原因であり、また、女性の子宮癌の発生率も正常なオチンチンの男性の妻よりも10倍も高率です。
第二に、性病になりやすく、正常な人よりも何10倍も高率です。当然恥垢もたまり、亀頭包皮炎になりやすいのです。
第三に、先細陰茎となり、亀頭冠状溝（俗に言うエラ）の張り出しが無くなります。そして、その部分に、“ブツブツ”が見られ、本人は、性病か癌かと悩んで来院する人も見られます。しかし、それは、エラの部分が皮膚と粘膜の接合部位 であり、そこの細胞増殖として、また、分泌腺の腹腔のつまりとして“ブツブツ”が見られるのてす。包茎の手術をすれば、自然に無くなります。
第四に、早漏になってしまうことです。性の不一致となってしまうこともあります。手術についてですが、日帰り手術です。麻酔は、歯を抜く時と同じ局所麻 酔で十分です。そして、私のところでは、最新のレーザーメスを使用しております。これは、炭酸レーザーと言って黒子を傷もなく取り除くことが出来る最新の 医療機械です。大切なことですが、包茎の中で嵌頓包茎というのがあります。なかなかむけない包皮を無理矢理むいてしまいますと、亀頭部が充血して、張れ上 がり、もとに戻らなくなってしまいます。これは大変です。オチンチンが首をしめられて死んでしまいます。その時は、至急専門の泌尿器科医の居るところを受 診してください。